2月はなぜ28日までしかないの?閏年に29日まである理由とは?
2月はなぜ 28日までしかないのか…。
そんな疑問にぶつかったことは、誰もが
経験されていると思います。
もはや、それが当たり前になっているので、
もし子供に聞かれたら困ってしまいますね。
少しでも答えてあげられるよう、少し知識
を深めておくと、いざという時の助けになる
かもしれません。
そこで今回は、2月はなぜ28日までしかない
のか、というテーマでご紹介します。
英語のFebruaryの語源、閏年に2月29日まで
あるのはなぜか、という点も説明しますね。
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目次
2月はなぜ28日までしかないの?
2月が28日までしかないのは、 ローマ暦が
できた歴史と大きく関係しています。
現在使われている暦の大元は、紀元前753年頃
の古代ローマで作られたもので、ロムルス暦と
呼ばれていました。
この頃は、1年の中で3月を第1の月としており、
12月が最後の月となっていました。
なんと1月、2月は日付もなく、それが61日間
も続いていたとされています。
その後、紀元前45年にユリウス暦が制定され、
太陽の周りを回る地球の公転周期に基づいた
暦が誕生しました。
もちろん制定したのは ユリウス・カエサルで、
ジュリアス・シーザーとも呼ばれる人物です。
彼は、31日まである「大の月」と30日までの
「小の月」が交互に並ぶよう設定しました。
もちろん、彼の名前が付けられた7月は、
31日までの大の月です。
この計算で1年の日数を計算すると・・・
31×6=186日
30×6=180日
186+180=366日
ということになります。
現在より1日多い計算になりますが、これは
地球の公転周期と合致しなくなりますね。
それは、流石にまずいということになり、
大の月、小の月にも属さない「28日」と
「29日」を兼ねた月が誕生することになり
ます。
そのしわ寄せは、1年で最後の月となる2月
にやってくることになり、2月は基本的に
28日の月になりました。 (閏年:29日まで)
さらに、カエサルの義理の息子とされる
ローマ帝国初代皇帝・ アウグストゥスは、
小の月の8月を大の月に変えてしまいました。
カエサル同様、自分の名前を付けた月が
小の月になるのが嫌だったようですね。
したがって、7月、8月と連続して31日まで
ある大の月が誕生し、9月以降の月に手を
加え、なんとか帳尻を合わせることに成功
しました。
月の名前は、元々ローマ神話の 神々の名が
充てられていますが、英語で7月を「July」
8月を「August」と呼びますよね。
この2つの月だけは、カエサルとアウグス
トゥスの名が反映されており、ユリウス暦
では、日数も365日に落ち着いたわけです。
その後の皇帝たちも自分の名前を月に入れて
行きましたが、 死とともに元に戻されてしまい、
7月と8月だけが最終的に残ったようです。
その後、ユリウス暦の閏年に関する不備を修正
したのが、1582年にローマ教皇 グレゴリウス13世
が制定した「グレゴリオ暦」です。
(※不備の修正は後ほどご説明します)
日本では明治5年に採用され、もちろん現在
でも、世界中で使われています。
なぜ2月は28日までしかないの?と多くの人が
考えたと思いますが、このような経緯があった
ようです。
「February」の語源!ローマ神話の神・フェブルウスとは?
2月は英語で 「February」といいますね。
その語源は「罪滅ぼしの月」という意味を
持つ、ラテン語の「Februari」です。
古代ローマの1年は、3月から始まり、2月で
終わりますが、現在の日本の年末のように、
新年を迎えるために 大掃除をする習慣があり
ました。
大掃除をすることで、身を清めて罪滅ぼし
をしようという考え方があったのではないか
とされています。
それは、ローマ神話の贖罪の神・フェブルウス
を祭る「フェブルアーリア(Februalia)」と
いう慰霊祭に由来しているようです。
フェブルウスはローマ神話で 「月の神」とされ、
毎年2月に行われるフェブルアーリアの主神と
されています。
この祭りは、サビニ戦争などの戦没者を追悼
するための慰霊祭であり、戦争を行ったという
罪を贖罪し、身を清める意味があったようです。
また、死者の魂と密接な関係にあることから、
ギリシャ神話の冥王ハーデースをローマ神話に
取り入れ、 プルートーと同一視されています。
如月の意味と由来!旧暦2月の異名は?
閏年に2月29日まであるのはなぜ?
4年に1度の夏季オリンピックイヤーに当たる
閏年は、なぜ1日増えるのか気になりますね。
その理由は、地球が太陽の周りを1周するのが
365日ちょうどではないからです。
地球の公転周期は、正確には365.2422日と
なっており、1年は365日と6時間ほどとされ
ています。
昔の人は、日が昇ってから沈むまでを 1日と
考えて、それを24等分して1時間としていま
した。
さらに60等分して1分、さらに60等分して
1秒という考え方です。
この決め方は科学的ではないので、現在では
1秒を決めてから60倍して1分、それを60倍
して1時間、それを24倍して1日と決めている
ようです。
ただし、1年=365日ジャストではないことが
毎日少しずつズレを生み、季節もズレてしまう
ため、閏年というものが設けられました。
(※ユリウス暦で既に設置されています)
それも、正確には4年で1日ではなく、0.9688日
のズレなので、少し余りが出てしまいます。
そのため、グレゴリオ暦による修正で、100年に
1度は閏年をなくす年を設けています。
これでも3分ほど余ってしまうので、 400の倍数
の年だけは、再び閏年を設けています。
つまり、400年で100回の閏年ではなく、97回
の閏年に変更したのが、グレゴリオ暦なのです。
いかがでしたか?
なぜ2月が28日までしかないのか、という疑問は、
古代ローマ時代に設けられた ユリウス暦に端を
発していたことがわかりますね。
難しいようで、意外と簡単な問題でしたね。
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