じゃがいもの芽の毒の成分!食べると症状は?妊婦への影響は?
「じゃがいもの芽には毒がある。」
昔からいわれていることなので、
ご存じの方がほとんどだと思います。
でも、その毒性の強さや体への悪影響など、
実はよく知らなかったりしますよね。
どんな名前の成分が含まれ、食べると
どんな症状が出るのか、気になりますね。
そこで今回は、じゃがいもの芽の毒の
成分や食べた時に出る症状などについて
ご紹介したいと思います。
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目次
じゃがいもの芽の毒・どんな成分?名前は?
じゃがいもの芽に含まれる毒は、 ソラニンや
チャコニンという、天然毒素のアルカロイド
です。
ポテトグリコアルカロイド(PGA)とも呼ばれ、
神経に働きかけて溶血作用を示すことのある
天然由来の成分です。
この成分は、なんと サリンの毒と似た作用が
あるといわれています。
私たちの想像より少し強い毒性を持っている
のかもしれませんね。
さらに、ソラニンやチャコニンは芽だけでなく、
傷や光があたった皮の部分にも含まれています。
緑色に変色したじゃがいもは、これらの成分が
増えていますので、要注意となります。
とくに、家庭や学校などで栽培したじゃがいも
の場合、緑色になる速度が早い特徴があるため、
市販のものより警戒レベルも上がります。
じゃがいもの芽の毒・食べるとどんな症状が出る?
じゃがいもの芽の毒素を体内に摂り込んでしまう
と、どんな 症状が現れるのか、気になりますね。
サリンと同じと聞くと少し怖いですが、主に
腹痛、吐き気、下痢、頭痛、めまいなどが予想
されます。
ただし、これらの症状は、じゃがいもの芽を少し
食べただけで出るというわけではないのでご安心
ください。
体重50kgの大人の場合、50mgほどのソラニンや
チャコニンを摂取すると 中毒の症状が出ます。
さらに、150mg~300mgの摂取で死に至る可能性
が出てきますので、やはり侮ることはできません。
毒素自体が50mgというのは、皮付きのじゃがいも
にすると、大体1~2kgに含まれる量です。
そんなに大量に食べることは、ほとんどありま
せんので、極度に心配する必要はないようです。
しかし、それはあくまでも大人の場合の話です。
子どもの場合は、大人の1/10の摂取量でも症状
が出る危険性があるようです。
つまり、じゃがいも1個程度でも中毒を起こす
ことに繋がります。
しっかりと皮をむいてあげるようにすれば問題
ありませんので、色が悪いときは勿体ないと考
えずに、少し分厚く皮をむいて下さい。
もちろん芽の部分は、包丁で深くえぐり取る
習慣を付けておくことも大切ですね。
じゃがいもの芽の毒・加熱しても毒性が残る?
生のものでは毒性があるものでも、 加熱すれば
大丈夫という場合もありますよね。
しかし、じゃがいもの芽に含まれるソラニンや
チャコニンは、残念ながら熱に強いのです。
170℃以上で加熱しないと、ほとんど分解される
ことはありません。
170℃というと、油で揚げた場合でしたら大丈夫
かもしれませんが、 炒めものや 蒸しものの場合は
温度が上がり切れず、少し危険です。
特に、お子様がいるご家庭では、食材として
使うのをあきらめるか、しっかり取り除いた
上で使用して下さい。
妊婦さんに与える影響は?
ここまで、毒性の強さについて話しましたが、
妊婦さんやお腹の赤ちゃんに影響がないのかと
心配ですよね。
もし危険な部分を妊婦さんが食べたとしたら、
ソラニンやチャコニンの影響は、まず母体に
現れます。
母体に何ら影響がない場合は、胎児への影響
を心配する必要はないようです。
ということは、子どものように少量でも症状
が現れることはなく、通常の大人の摂取量と
同じと考えて良さそうですね。
授乳中の場合も、お母さんに症状が出なければ
母乳だけに毒素が残るということもありません。
しかし、どんな些細なことでも妊娠中や授乳中
は気になるものですから、芽や緑色の部分は
しっかり取り除いてから食べて下さいね。
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