木枯らし1号と春一番の意味!なぜ呼び方が違う?気象庁の定義は?
「木枯らし1号」がありますよね。
また、春の訪れを知らせる風は
「春一番」と呼びます。
どちらも、大抵の人は聞いたことがあると
思いますが、その意味やなぜ呼び方が違う
のかをご存じの方は少ないかもしれません。
気象庁による明確な定義が存在している
のかも、ちょっと疑問ですよね。
そこで今回は、木枯らし1号と春一番の意味
や気象庁による定義、呼び方の違いなどに
スポットを当ててご紹介します。
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目次
木枯らし1号の意味は?気象庁による定義があるの?
毎年、木枯らし1号が吹くと徐々に寒くなり、
冬に向かっているという感じがしますね。
紅葉している葉を落とすような 空っ風を
思い浮かべる人も多いと思います。
よく耳にする言葉ですが、意外とその意味
をご存じない方も多いことでしょう。
木枯らしには、気象庁により定められて
いる、下記の定義があります。
10月中旬~11月末、西高東低の冬型の
気圧配置になった時に吹く、北寄りの
風速8m/s以上の風。
そして、この条件でその年最初に観測
された風を「木枯らし1号」として発表
しています。
関東では、大体11月7日頃に吹くことが
多いという特徴があります。
ちょうど二十四節気の 「立冬」の時期と
重なるため、さらに冬の訪れを感じさせ
ますね。
暦の上での「冬」の定義は、11月7日頃の
立冬から2月4日頃の立春の前日までとされる
ため、まさに寒い季節の始まりを意味する
言葉でもあります。
なお、木枯らし1号が気象台から発表される
のは、関東地方と近畿地方のみになります。
また、2号以降はとくに発表されていません。
春一番の意味は?気象庁による定義があるの?
春一番が吹くと、徐々に暖かくなってきて
春に向かうというイメージがありますよね。
春一番の意味は、春先に初めて吹く、南寄り
の強風をいいます。
こちらも気象庁で下記のように定義されて
います。
立春から春分までの間で、日本海で低気圧
が発達し、初めて南寄りの風速8m/s以上の
強風が吹き、それ以降気温が上昇する現象
のきっかけとなるもの。
立春から春分までですので、その年によって
日付が変化しますが、2月4日頃~3月21日頃
までの間に吹く強風です。
大体2月の下旬に吹くことが多いという特徴
がありますが、遅いこともあります。
また、春一番が観測されていない段階で、
春分を過ぎてから、この条件に沿う風が
吹くこともあります。
その場合は、対象には入らず、その年は
該当する風が吹かなかったことになります。
逆に、この条件に沿う風が2度3度吹く時は、
「春二番」「春三番」と呼ぶこともあり
ます。
とくに西日本から中部地方、関東地方で
発生するもので、北日本ではあまり発生
しません。
なぜ木枯らし1号と春一番で呼び方が違うの?
どちらも気象庁による明確な定義があると
わかりましたが、その名前の 由来はどこから
来ているのでしょうか。
「木枯らし1号」は「1号」なのに、「春一番」
を「一番」と呼ぶのはなぜなのか、疑問に思い
ますよね。
それは、この2つの言葉の発祥の違いから
来ています。
木枯らし1号は、 気象庁の職員が使い始めた
言葉です。
台風も「1号」「2号」と表していますので、
その流れで木枯らしを1号と呼ぶようになり
ました。
一方、春一番はもともと漁師が使っていた
俗語だったとされています。
石川県能登地方と三重県の志摩地方の船乗り
が使っていた言葉で、それを マスコミが使い
出したことで広まり、現在は気象用語になり
ました。
俗語がそのまま残っているため単に「一番」
と呼ばれており、「号」への変更は成され
ることはなかったようです。
どちらの風も冬や春の訪れを表す気象用語
ですが、発祥の違いから呼び方も異なって
いるようです。
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